椅子取りゲームで考える写像と全単射と一対一対応

全単射は椅子取りゲーム

全単射とは椅子取りゲームのことである。

目次

椅子取りゲームしようぜ!

椅子があります。音楽が鳴っていて、人々が椅子を狙っています。

椅子取りゲーム

座ります。

椅子取りゲーム②

怒られます。

アウト!と言われている

なぜ怒られたのでしょう?

理由はシンプルです

一つの椅子に2人座っているから。

そこで、人数と椅子の数を調整してやり直すことにしました。

音楽が鳴ります。

椅子取りゲーム③

座ります。

椅子取りゲーム④

怒られました。

再びアウト!と言われている

今回は何がいけなかったのでしょう?

シンプルです。

空席があるから。

そこで、再度人数と椅子の数を調節してやりなおしました。

音楽が鳴ります。

椅子取りゲームその5

座ります。

椅子取りゲームで全員座れた

怒られません。

いいね!

はい。

今回伝えたいことの本質的な説明は終わりました!!

素材提供:JanaによるPixabayからの画像 Peggy und Marco Lachmann-AnkeによるPixabayからの画像

写像って何?

写像(中学や高校で関数と呼んでいるもの)とは、簡単に言えば対応付けのことです。

あるものを決めると、対応先がただ一つに定まるような対応関係を写像(あるいは関数)といいます。

例えば、1とone を対応付けることもある種の写像です。

しかし、1を one と一に対応付けると、これは写像ではなくなってしまいます。

なぜか。

あるものを定めたとき(今回は1)、対応先が2つ発生してしまっているからです。

対応先がただ一つでないと、写像とは言えません。

あるものを定めると、対応先がただ一つに定まる。

これが写像だ!となんとなく理解してくださればそれでOKです。

単射とは?

写像にはいろんな種類があります。

その中に、単射と呼ばれるものがあります。

単射とは何か?

それは、

同じ行き先に行くものがない写像です

つまり、

単射でない

これは単射にならないわけです。

なぜなら、同じ席に二人の人が座っているから。

一つの席に座れるのは一人までだよ!!

というのが単射のルールです。

例えば、学校のクラスに同じ苗字の人がいる状況を考えましょう。

提出物に苗字しか書かれていないと、誰に返却すればよいか分からなくなってちょっと困ります。

あの現象は、生徒個人と苗字の対応関係が単射になっていないゆえに起こる問題なのです。

全射とは?

全射という写像も結構重要です。

全射とは、満席の写像です。

全ての椅子に人が座っていれば、それを全射といいます。

つまり、

全射でない

これは全射になりません。空席がありますから。

絶対空席つくるんじゃねぇぞ!

というのが全射のルールです。

全単射とは?

全単射という写像は、最も重要な写像です(マスタノ調べ)。

定義はシンプルで、全射かつ単射である写像です。

一つの席に座るのは一人までで、かつ空席は禁止。

つまり、下の図です。

全単射

これは全単射になっているので、レフェリーからOKが出たわけです。

さて。

なぜ全単射は最も重要な写像なのでしょう?

それは、

一対一対応を与えるからです。

一人の人に、必ず一つの椅子が対応し、あまりがでません。

一対一対応があると、片方のことを調べればもう片方の情報も得ることができます。

数学では、一対一対応を発見できると、めっちゃ研究が前進することが多いです。

その典型的な例が、ガロア理論。

ガロア理論の中核部分でこの一対一対応が超活躍しますので、ご期待ください。

(ガロア理論以外でも大活躍します。マジすごいです)

単射・全射・全単射の数学的に正確な定義(読み飛ばしてOK)

(写像の定義)

$A, B$を集合とする。

$a \in A$に対し、$b \in B$が一つ対応するとき、この対応を

$A$から$B$への写像という。

$a$に対応する$b$を$b=f(a)$と表し、$f$による$a$のという。

$A$から$B$への写像を$f$とすると、

$$f: A → B$$

と表す。

(単射の定義)

写像$f: A→B$が、単射であるとは、

$a_1, a_2 \in A$に対して、

$a_1 \neq a_2 ⇒ f(a_1) \neq f(a_2)$

が成り立つことを言う。

ちなみに、$a_1 \neq a_2 ⇒ f(a_1) \neq f(a_2)$の待遇をとって、

$f(a_1)=f(a_2)⇒a_1=a_2$

という式を採用する場合も多いです。

こちらの方が一つの席に座れるのは一人だけだぞ!感がでます

(全射の定義)

写像$f: A→B$が、全射であるとは、

任意の$b \in B$に対して、$b=f(a)$となる$a \in A$が存在することを言う。

(全単射)

写像$f: A→B$が、全射であり、かつ単射でもあるとき、全単射であるという。

まとめ

いかがでしたか?

・一つの席に座れるのは一人まで→単射

・空席をつくるんじゃねぇぞ!絶対満席だ!→全射

・全単射は一対一対応を与える

以上3点が今回の要点です。

ではまた次の記事でお会いしましょう!

                    wollyvonwolleroyによるPixabayからの画像

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