日常にありふれた紙として、コピー用紙があります。
A4やA3あたりがよく使うサイズではないでしょうか?
B4やB5派の人も多いと思います。
今回は、コピー用紙に隠された数学の秘密を解き明かしていこうと思います。
コピー用紙がいかにすごい紙なのか
普段何気なく使っている紙。
コピー用紙。
何とも言えない微妙な長さの長方形です。
ここでちょっと考えてみてください。
コピー用紙ってなんであの形の長方形なのでしょう?
会議の資料などに利用する観点から、
あまり複雑な形だと扱いにくい、というのは分かります。
資料が等脚台形で出てきたら、ちょっとビックリしちゃいます。
でも別に正方形でもよさそうな気がしませんか?
長方形であるにしても、もっと細長くてもいい気がします。
なぜあの微妙な長さの長方形なのでしょう?
その答えは、
コピー用紙を半分に切ったとき
はじめて分かります。
早速やってみましょう。
A3のコピー用紙を半分に切ってみます。
![A3を半分に切ってA4にする画像](https://mathtano.com/wp-content/uploads/2023/04/copy-paper.jpg)
どうです!?
なんと、A3用紙を切るとA4用紙2枚になるのです!
いやいや、そんなこと当たり前だろ!
と突っ込まれそうですが、これが中々すごいことなのです。
要するに、コピー用紙は、
半分に切っても形が変わらない
という性質をもっているのです!
もちろん、半分に切っているので大きさは変わっていますが、形は同じです。
このめっちゃ便利な性質があるから、コピー用紙はあの微妙な長さの長方形なのです!
では、次の問題。
あの微妙な長さ、どんくらいなの?
コピー用紙の長さの比
コピー用紙は、半分に切っても形が変わらない、という性質を持った長方形です。
縦と横の比率をどのようにすればこの性質を実現できるでしょうか?
それを数学で求めていきたいと思います。
長さを知りたい、でも分からない。
そんな時は、未知数$x$を使います!
縦の長さを1とした時の横の長さを$x$と置きましょう。
![](https://mathtano.com/wp-content/uploads/2023/04/copy-paper-2.jpg)
縦と横が$1:x$の長方形と、縦と横が$\dfrac{x}{2}:1$の長方形が同じ形なので、
$1:x=\dfrac{x}{2}:1$となり、
$x×\dfrac{x}{2}=1×1$
です。これを整理すると、
$x^2=2$
$x$は長さなので、負の値はとりません。
よって、
$x=\sqrt{2}$
と求まります。
コピー用紙は縦と横の比が$1:\sqrt{2}$の長方形だったわけです!
ここで、$\sqrt{2}≒1.4142 \cdots$です。
コンビニなどでA4の紙をA3に拡大したいとき、
倍率が141%という謎の数になっているのは、
$\sqrt{2}$の近似値を使っていたからなのでした!!
まとめ
いかがでしたか?
$\sqrt{2}$と初めて出会うのは中学3年生のときです。
その数がこんなところで役に立っていたのか!と楽しんでいただけたら幸いです。
$\sqrt{2}$の活用場面はまだまだこんなものではなく、いろんなところに姿を隠しているので、
それはまた別の記事で紹介しようと思います。
どうぞご期待ください。
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