六角形の知識ってなんの役に立つの?
学校の授業で我々が六角形に初めて出会うのは、小学5年生のときです。
5年生で多角形について学ぶ単元があり、そこで六角形に出会います。
内角の和や、外角の大きさ、周の長さなどを計算できるようになります。
で、これってなんの役に立つの?というのが今回のお話。
「形」着目して世界を眺めると、今まで考え付かなかったような疑問が頭をかすめていきます。
鉛筆って、六角形じゃね?
テレビで見るサッカーゴールのネット、六角形じゃね?
ハチの巣も六角形じゃね?
六角形、多くね!?
日常生活は図形であふれています。
それぞれの形には必然性があり、そこにはその図形固有の数学的性質が隠れています。
今回はシリーズ第2弾!
六角形です!
楽しんでいきましょう!!
鉛筆ってなんで六角形なの?
鉛筆って六角形多いですよね。
四角い鉛筆も見たことありますし、色鉛筆は丸いものが多いような気がします。
とは言え、鉛筆の形のシェアNO.1は間違いなく六角形でしょう!!
もう圧倒的に六角形です。
でもなんで?
持ちやすさを考えると、鉛筆は正多角形であって欲しいです。
それは分かります。
しかし、正多角形という観点で考えると、正六角形でなくてもよさそうです。
例えば正方形とか。
なぜ鉛筆に四角形は選ばれないのでしょう?
なぜわざわざちょっと複雑な六角形が選ばれているのでしょう?
答えは、実際に鉛筆を持ってみると分かります。
鉛筆を持つとき、どの指を使っていますか?
親指と、人差し指と、あと中指ですよね。
そう、我々は3本の指で鉛筆を持ちます!
つまり、鉛筆は3の倍数の正多角形であって欲しいわけです。
この時点で、候補は正三角形、正六角形、正四角形…に絞られ、正方形は除外されます。
さて。
勘の鋭いあなた!
じゃぁ三角形でいいじゃん!と思ったことでしょう。
数学はシンプルを好むので、3の倍数の多角形なら、正三角形が選ばれそうです。
でも実際は正六角形が選ばれています。
これには三角形特有の性質が関係しています。
なにかというと、三角形はすべての図形の中で最も変形しにくいのです!
これは三角形の合同条件から説明されます。
詳しくはこちらの記事を参照
ひとまず、三角形最強と覚えておきましょう。
最強なら、ますます鉛筆の形として採用するのは三角形がよさそうな気がしますが、実はそうではないのです。
小学生時代に戻って考えてみましょう。
授業中に鉛筆、めっちゃ落としませんでした?
鉛筆を一度も落とさずに小学校六年間を終えたという人は、まぁいないことでしょう。
鉛筆は、床に落とすことを想定して作らなければなりません。
とすると、形が変形しにくいという三角形の性質は裏目に働きます。
変形しにくいということは、つまりは衝撃を逃がしにくいということです。
床に落ちた衝撃を逃がせないとどんなことが起こるかというと、
鉛筆の芯が中折れします。
三角形の鉛筆は芯が折れやすく、書きにくいのです。
おまけに鉛筆削りで削りにくいというデメリットもあります。
また、正九角形以上の多角形はもはや円です。
非常に作りにくいです。
それに、丸いと机の上で転がっていってしまいます。
鉛筆ころりんです。
わざわざそんな作りにくく、デメリットもある多角形を作ることはありません。
その点、6角形は3の倍数の多角形であり、かつ比較的変形しやすく衝撃を逃がしやすいので、
鉛筆にはもってこいなわけです。
まとめ
いかがでしたか?
六角形のすごさを楽しんでいただけたらと思います。
続編で、サッカーゴール編とハチの巣編を予定していますので、お楽しみに!
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