まずはシンプルな形から
2次方程式史上最もシンプルなものは、おそらく
$x^2=4$
型の2次方程式だと思います。
$x^2=4$より、$x=2, -2$です。
はい完了!簡単です。
$x^2=a$型の2次方程式をパターン①とします。
パターン①の2次方程式は、$x^2=a$から直ちに$x=\pm \sqrt{a}$と解を求めることができます。
では、一般の2次方程式$ax^2+bx+c=0$はどうしましょうか?
これをパターン②としましょう。
2次方程式の解の公式を導出してみよう!
基本となる考えは、パターン②をどうにかパターン①にしたい、という発想です。
パターン①とパターン②を見比べて、何が違うか、どこが難しい原因か見極めます。
まず、シンプルな違いとして、パターン①は$x^2$の係数が1ですが、
パターン②では$x^2$の係数が$a$です。
そこで、パターン②の$x^2$の係数を1にしたい、という発想が生まれます。
パターン②の全体を$a$で割りましょう。
$x^2+\dfrac{b}{a}x+\dfrac{c}{a}=0$
さて、少しだけパターン①に近づきましたが、まだまだ違いは大きいです。
次に特徴的な違いとして、パターン①には$x$の項がないのに対し、パターン②には$x$の項が存在します。
これが難しい原因です。
そこで、パターン②を変形して$x$の項がない形、すなわち$〇^2=△$の形にしよう!という発想になります。
どうするか?
平方完成です!!
平方完成のざっくりしたおさらい
$x^2+\dfrac{b}{a}x+\dfrac{c}{a}=0$を平方完成します。
$(x+\dfrac{b}{2a})^2-(\dfrac{b}{2a})^2+\dfrac{c}{a}=0$
$(x+\dfrac{b}{2a})^2-\dfrac{b^2}{4a^2}+\dfrac{c}{a}=0$
$(x+\dfrac{b}{2a})^2=\dfrac{b^2-4ac}{4a^2}$
これでパターン①の形になりました!あとはルートをとります。
$x+\dfrac{b}{2a}=\pm \dfrac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$
よって$x=\dfrac{-b\pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a}$
となります。
いわゆる2次方程式の解の公式ですね!
まとめ
いかがでしたか?
平方完成を使って$〇^2=△$の形を作る!
という点だけ覚えていただければと思います。
余談ですが、僕は学生時代解に解の公式が中々覚えられず、毎回平方完成をつかって導出していました。
定期テスト前は導出しすぎて逆に覚えていたのですが、高3になると主に微積に時間を割くので、
久しぶりに2次方程式を解かなければならなくなった時、公式を思い出せずに模試の会場で焦った記憶があります笑
でも大丈夫。
平方完成を使う、ということだけ覚えておけば、忘れてもまた解の公式に出会えます。
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